TOOLS & FIELD NOTES / DAILY SYSTEM

一本を持ち歩くより、
使う場所に置いておく。

自分に合うリップクリームを探して、片っ端から試していました。ようやく見つけたBARTHを11回注文し、現在は生活動線の5か所へ置いています。

2026.08.31 / Hironori Yamane

リップクリームをデスク、リビング、バッグ、2台の車へ配置する環境設計の図

リップクリームは、どれも大きくは変わらないと思っていました。

それでも実際に使うと、硬さ、塗った直後の感触、唇へのなじみ方、塗り直したくなるまでの時間が違います。

評判のよいものを見つけては買い、合わなければ次を試す。最後まで使い切る前に別の商品が気になり、また買ってみる。

気づけば、自分に合うリップクリームを探し続ける、いわゆる「リップクリーム難民」になっていました。

新品なのに、最初からきちんと塗れる

新品のリップクリームには、使い始めだけ表面が硬く、唇の上を滑っても、あまり塗れている感じがしないものがあります。

何度か使うと少しずつなじみますが、買った直後は、塗ったのか塗っていないのか分からない。

BARTHには、その使い始めのもどかしさがありませんでした。

開けて最初に使ったときから、さっと唇になじみます。何度も往復させなくても、必要なところへきちんと乗る。塗ったあとも重すぎず、表面だけを覆っているような違和感が少ない。

私にとっては、その使い心地がちょうどよいものでした。

塗る回数が減った

BARTHを使い始めてから、リップクリームを塗り直す回数が減りました。

以前は、乾燥を感じるたびに塗っていました。けれどBARTHは、一度塗ると、次にリップクリームの存在を思い出すまでの時間が長い。

私には保湿力が合っていたのだと思いますが、成分表を比較して選んだわけではありません。

塗った直後の数値ではなく、その後、自分がどれくらいリップクリームを気にせず過ごせたか。私にとっての判断基準は、そこでした。

よい道具は、使う回数ではなく、気にする回数を減らしてくれる。

一本を持ち歩く運用は、続かなかった

自分に合うものが見つかっても、必要なときに手元になければ使えません。

以前は、一本を持ち歩けばよいと思っていました。

ところが、デスクで使ってリビングへ持っていく。出かけるときにバッグへ入れる。車で使って、そのまま置き忘れる。

一本をきちんと持ち歩く運用は、簡単そうで続きませんでした。

そこで、持ち歩くことをやめました。

デスク。リビング。持ち運び用のバッグ。そして、2台の車。使う可能性がある5か所へ、それぞれ置いています。

2024年から2026年までに、Amazonで11回注文しました。たくさん使うから買い続けたというより、必要な場所へ毎回ある状態を作るために増えていきました。

夏の車内では、溶けた

5か所へ置く方法にも、失敗があります。

夏の車内です。

BARTHを暑い車内へ置いたままにすると、私の使用環境では溶けてしまいました。

使いたい場所へ置いておけば解決すると思っていましたが、置く場所の環境までは考えていませんでした。

デスクとリビングでは問題のない方法でも、夏の車内では同じように成立しません。

現在も車で使っていますが、暑い時期には置きっぱなしにしないなど、扱いを分ける必要があります。

人の行動に合わせて置き場所を増やしても、環境条件まで同じになるわけではありません。

人に覚えさせるより、必要な場所へ置く

仕事でも、「忘れずにやってください」で運用されていることがあります。

忘れずに入力する。忘れずに確認する。使ったら元へ戻す。必要なときに正しいファイルを探す。

一つひとつは簡単でも、人の記憶や注意力へ頼る仕組みは、忙しくなると抜けます。

それなら、行動する場所に必要なものを置く。

入力が必要なら、作業の流れの中へ入力欄を置く。確認が必要なら、次へ進む前に確認できるようにする。判断に必要な情報は、探しに行かなくても見えるようにする。

私は、リップクリーム一本さえ忘れずに持ち歩けませんでした。

だから、人がきちんと覚えていることを前提に、仕事の仕組みを作らないようにしています。

一方で、すべての場所へ同じ仕組みを置けばよいわけでもありません。夏の車内のように、条件が異なる場所には例外が必要です。

標準化するところと、場所に合わせて変えるところ。その境界まで考えて、初めて運用になります。

リップクリーム難民へ、心からおすすめしたい

リップクリームの合う、合わないは人によって違います。

香り、硬さ、塗ったあとの感触、価格。何を心地よいと感じるかも、それぞれです。

それでも、新品の塗りにくさが苦手な人、塗ってもすぐ乾燥が気になる人、自分に合う一本を探して買い替え続けている人には、一度試してほしいと思っています。

私は、片っ端から買った末にBARTHへたどり着きました。

最初から唇になじみ、塗り直す回数が減り、気づけば11回注文していました。

この一本が、すべての人にとっての正解だとは言いません。

ただ、リップクリーム難民だった私が、ようやく探すのをやめられた一本です。

TOOL USED IN THIS ARTICLE

BARTH プレミアムリップクリーム

新品の使い始めから唇へなじみやすく、私自身が現在も継続して使っているリップクリームです。私の使用環境では、高温になる夏の車内へ置いたままにすると溶けました。車内で使用する場合は、保管場所と温度に注意が必要です。

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人が覚えていなくても、回る仕組みをつくる

忘れずに入力する、確認する、正しい場所へ戻す。人の注意力へ頼っている業務を、必要な場所に必要な情報や機能があり、自然に次の行動へ進める仕組みへ変えます。標準化する部分と、現場ごとに変える例外まで設計します。

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