外出先でも、大きな画面で仕事をしたい。
それが、モバイルモニターを買った理由でした。
自宅では、ウルトラワイドモニターへ複数の画面を並べています。ブラウザを二つ、Finder、標準メモ、iMessage、Warp、Codex、PowerPoint。
一つずつ切り替えるのではなく、必要なものを同時に見ながら作業します。
ノートPCだけを持って外へ出ると、同じソフトは使えても、同じようには仕事ができません。
そこで、普段使っていたPCと同じ15.6インチのモニターをもう一枚足し、画面の広さを単純に二倍にしようと考えました。
選んだ基準は、PCと同じ大きさ
最初に選んだのは、EVICIVの15.6インチでした。
解像度や端子を細かく比較して決めたわけではありません。
当時使っていたPCと同じ画面サイズを横へ置けば、画面の広さを素直に二倍にできます。
それより大きければ、持ち運びにくい。それより小さければ、隣へ並べたときに表示の感覚が変わる。
自宅と同じソフトを開き、できる限り同じ配置へ近づけるための、分かりやすい基準でした。
持ち運びたいのはモニターではなく、いつもの仕事の見え方だった。
画面を広げても、机は広がらなかった
15.6インチのモバイルモニターに、大きな不満はありませんでした。
自宅で常駐させているサイトやアプリを、外出先でも並べて表示できます。モバイルモニターは、いつもの画面構成へ近づけるために役立ちました。
仕事以外ではゲームにも使え、購入前に想定していたより用途は広がりました。
ただ、外出先では、画面だけを持ち運ぶわけではありません。
ノートPC、モバイルモニター、電源、飲み物、資料を、自宅よりも限られた机へ置きます。
画面を二倍にしたくても、机の幅が足りず、物理的に広げられないことがありました。
問題はモニターの性能ではなく、使う場所に余白がなかったことです。
14インチにしたら、タッチが自然になった
次に選んだのは、GMKtecの14インチ、4K、タッチ対応モデルでした。
モバイルモニターと並行してiPadも使っていたため、画面へ直接触れる操作を再現したいと考えました。
使い続けるうちに、外へ持ち出すなら15.6インチより少し小さくてもよいと思うようになり、14インチへ変更しました。4Kは、重視して選んだというより、条件に合う製品へ付いてきた機能です。
実際に役立ったのは、タッチと小型化でした。
デスクに置く大きなモニターも、技術的にはタッチ対応にできます。けれど、14インチという距離と大きさになるだけで、画面へ手を伸ばすことへの抵抗がぐっと下がりました。
同じ機能でも、置かれる大きさと距離によって、使うかどうかが変わります。
画面を二倍にする
PCと同じ大きさを並べ、自宅の作業環境へ近づける。
机に余白を戻す
少し小さくし、限られた机へ置きやすくする。
操作との距離を縮める
手を伸ばせる大きさが、タッチを実際に使う機能へ変える。
現在は、仕事ではなくゲームに使っている
現在、モバイルモニターは、主にゲームで使っています。
私がテレビを使い、妻がモバイルモニターを好きな場所へ置く。
大きな固定画面で遊びたい人と、場所を選ばず遊びたい人が、同じ時間にそれぞれの環境を持てます。
仕事のために買った道具ですが、役割が変わったあとも使い続けています。
最初の目的から外れたから失敗なのではありません。
画面を必要な場所へ持っていけるという本質は変わらず、現在の生活に合う役割へ移りました。
「どこでも働ける」は、気持ちの話
「どこでも働ける」と「どこでも同じ仕事ができる」は、似ているようで違います。
どこでも働ける
うるさくても、狭くても、ネットがなくても、働けると思えば仕事は始められる。本人の気持ちと工夫に支えられる状態。
どこでも同じ仕事ができる
必要な画面、通信、道具、余白が揃い、自分にとっての最高の作業状態を再現できる。環境の条件に支えられる状態。
どこでも同じ仕事ができる環境なら、どこでも働きやすくなります。
一方、働こうと思えば、同じ環境がなくても仕事はできます。
ただし、それを毎回本人の気持ちで乗り越える設計にすると、できる人だけが頑張ることになります。
モバイルモニターは、働ける人を作る道具ではありません。
その人が普段どのように考え、何を同時に見ているのかを、別の場所でも再現するための道具でした。
仕事にも、モニターにも、余白が必要だった
環境をギリギリで設計すると、少し条件が変わっただけで使えなくなります。
15.6インチを置けば画面は広がります。しかし、机が小さければ、PCや飲み物を置く場所がなくなります。
機能を最大にすることと、全体が使いやすくなることは同じではありません。
仕事の仕組みも同じです。
通常の手順だけで無駄なく埋めると、急な依頼、違う端末、慣れていない人といったイレギュラーを受け止められません。
個々人がベストを尽くせる状態を作るには、道具を揃えるだけでなく、その道具を置き、使い方を変えられる余白が必要です。
最高の環境は、機能を詰め込んだ状態ではなく、変化を受け止められる状態です。
TOOL USED IN THIS ARTICLE
GMKtec 14インチ 4K タッチ対応モバイルモニター
15.6インチのモバイルモニターを使ったあと、外出先の机へ置きやすい14インチと、iPadに近いタッチ操作を求めて選びました。4Kは選定の中心ではなく、実際に役立ったのは小型化とタッチでした。現在は主にゲーム用として使っています。
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ツールを増やすことから始めず、誰が、どこで、何を同時に見て仕事をしているかを整理します。通常時だけでなく、場所や人が変わっても続けられる余白を残し、現場に合う仕事環境を設計します。
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